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有限会社サキヤピアノ
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夜ごと居酒屋にて調律見習生や一般の方々と話したたわごとを何気なく紹介します。 皆様のピアノ知識の一粒になれば幸いです。
×月×日 中和倉 居酒屋"おか及"にて見習生奥秋君と
"ピアノの雑音について"
崎谷S: 君もうちに来て1年ちょっとになるが大分覚えて来た様だね。
奥秋O: いつも怒られてますから・・・へへへ ところで今日やったピアノどうしてあんな雑音が出たのかわからないのですが。調律やっていて気になって気になって。
S: どこが原因かわかったか?
O: いろいろ調べたんですが。あの"ガーガー"と言う音ははじめてです。
S: 雑音というのは経験をこなした者でないとなかなか見つけ出せない分野でね。まさに場数の勝負さ。
まだ1年ちょっとじゃ音を聞いただけじゃその雑音がどこから出ているのかの判断はむずかしいかな。
O: とくに今日のあの音は今までの雑音とちがう気がしました。
S: 雑音にも何種類もあってね。キューキューやギュウギュウ。パチパチやカチカチ。カリカリやサッサッ。そして今日の様なガーガーと言う音。ところがあの音調律の最後まで鳴っていたかい?
O: それが途中で消えたから不思議なんですヨ。べつに何をやった訳でもないのにサッと今までの不快な音が消えた。何ですかね、あれ。
S: 今、何もしないのにと言ったけどチョットした事を君はしたんだよ。
O: え!
S: 調律している時、ピアノ本体が後に動いただろ、それだよ。
O: それだけで・・・何でですか?
S: 動くと床面とキャスターの接地面が変り、それで雑音が止った。原因はキャスナーの軸さ。そんな事で・・・と思うかも知れないが雑音というのはやっかいなもので、ある一定の周波数で反応する為、お客はピアノが壊れた様に思う。実は回りにある物が共鳴している場合がほとんどで伺ってみると何て事ない場合がある。一度雑音一つで水戸まで行ったが食器棚のガラスが鳴っていた事があってネ。
その原因をお客に伝えると申し訳なさそうな顔であやまっておられたが、30年もやっているとこんな事も多々あるよ。でもそれも調律屋の大切な仕事だと思うネ。
しかし今回のようにピアノ本体からの立派な雑音は完全に処理をしなければいけない。 ではだいたいの雑音の種類から原因を見分けるポイントを言っておきます。
キューキューやギューギューなんかはパイロットの頭かスプリング関係の接触面が多い。 その他にあるとすればペダルの吊り金下のフェルト又は皮の消耗。
パチパチやカチカチはアクション関係で言えばネジのゆるみ、接着切れ、又はクッションフェルの欠落等。 カリカリやサッサッはジャクスプリングのはずれや鍵盤の横のササクレ等はよくある。
そして今回のガーガーは、キャスターの軸、または響板からの発生がほとんど。 と言う様に音の種類によってその原因が大まかに予想できる。その修理に入る際、簡単にできる順にやるのが重要です。
まぁ、ともかく何度も数をこなし経験して下さい。
  オワリ
  ※会話中に飲んだもの・食べたもの ビール1、レモンハイ4、アジの刺身、冷やっこ・・・うまかった。
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